●ステアリング・ギアボックスの交換と調整
オイル漏れしてしまったステアリングギアボックスを交換。分解整備不可ですので、オイルが漏れ出した時点で早めに交換すべきでした。通常、こんなにボロくなるまでは使いません。中古品で漏れの無いものをPOR-15で化粧直しして交換です。作業はタイヤを外して行います。ハイトルクで下からのアプローチもあるので、インパクトで緩めます。ボルト・ナットの箇所がありますので、作業前によく観察すると良いでしょう。
装着したら調整を行い作業終了です。画像真ん中の固定ボルトを緩めてマイナス頭の調整ネジで良い位置にします。右に回すと遊びが減ります。遊びが過大になると、少しのギャップでハンドルの震えが収束しないのですぐに判りますが、軽度な場合は慣れも手伝って気づきいくい。実際、遊びが大きいと狭い道のすれ違いやワインディング、交通戦争中などでは、針に糸を通すかのような絶妙の読みと繊細なコントロールが要求されます。これでは安全マージンが無いも同じ。慣れは、怖いです。
ハンドルのブレの定番としてキングピンやホイールベアリング等の車軸系に目が行きがちですが、まずはホイールバランスやステアリングギアボックス、リンケージなどの基本部分からきちんと点検してゆくのが簡単かつ早道です。
●質問の多い項目ですが、「ハンドルがブレる」なら・・・・・@タイヤの偏磨耗→Aホイールバランスの狂い→Bアライメントの狂い→Cステアリングリンケージ(センターアーム含)のガタ→Dギアボックス→Eステアリングジョイント→Fブッシュの劣化→Gナックルシールの摩滅→Hキングピン、ハブべリング類のガタ・・といった順番で確認してみてはどうでしょう。勿論、状況、原因は様々ですが、問題を併発している場合は特定が難しいので簡単なところから順に行えば確実でしょう。点検しすぎて損することはありません。